コーヒー豆の保存について
コーヒーを美味しく飲むためには、保存方法について知っていただく必要があります。
コーヒー豆の保存にとって、一番良い条件とは、
- 豆の状態であること。
- 低温であること。
- 空気に触れないこと。
の3点です。
ご家庭では、チャック袋などに入れ、冷蔵庫または冷凍庫での保存をお勧めしています。
樹の香のコーヒーの袋は、密封した状態では空気を通さないようになっていますが、チャック袋ではないため、一度開封すると空気が入ってしまいます。そのため、開封後は空気をできるだけ抜いて、コーヒーの袋を輪ゴムなどで止め、チャック袋に入れて、冷蔵庫での保存をお願いしています。
とは言え、粉の状態では、豆の状態に比べると、それほど長期保存ができるわけではありません。
店頭で粉の状態でご購入された場合は、冷蔵庫で保存されても、2週間程度で使い切っていただくことが大切です。
コーヒー豆は、焙煎直後から大量の炭酸ガスを発生しています。この炭酸ガスの中には、コーヒーの美味しさに欠かせない香りも、大量に含まれています。樹の香のコーヒーの袋は、空気を通さない構造の袋のため、粉で購入されてしばらくすると、弾けそうになるくらい袋が膨らんできます。見栄えが良くないので、脱酸素剤を入れたり、ガス抜きのできる袋に切り替えることも検討しましたが、開けた瞬間の香りで感動していただきたいとの思いから、あえてそのままにしています。またコーヒーの袋は、500gや1sなど、同じものをまとめ買いされても、200gの小分けにしています。これは、最後まで香り高いコーヒーを楽しんでいただきたいとの思いからです。
ご家庭用に粉でご購入された場合、袋が膨らんでいると、一般的な食品のように腐っていると誤解されるかもしれませんが、コーヒーの場合は真逆です。コーヒーの袋が膨らんでいるのは、香り成分がいっぱいに詰まった炭酸ガスのせいで、新鮮なコーヒーとご理解ください。
ただしギフトの場合は、やはり見栄えも大切なので、脱酸素剤を最低限だけ入れています。
さらにガスは時間の経過とともに、どんどん抜けて行きます。放出を止めることはできませんが、低温に保つことと、なるべく空気に触れさせないことで、ある程度放出のスピードを抑えることはできます。チャック袋に入れ冷蔵庫での保存をお勧めするのは、これが理由です。また、粉の状態で2週間と言っているのは、1袋に含まれるガスが抜けきる大体の目安で、ガスが抜けきると今度は、コーヒーの粉が脱臭剤のようになって、冷蔵庫内の臭いを吸収してしまう可能性があるためです。それを防ぐためにも、チャック袋での保存をお勧めしています。
また、ガスはコーヒー豆の内部(細胞)に閉じ込められていますが、これが粉に挽いて表面積が大きくなると、一気に放出を始め、香りもどんどん抜けていきます。このため、ご家庭でぜひコーヒーミルを購入いただき、淹れる直前に挽くことをお勧めします。
樹の香では、かつてはディスプレイ用の瓶に入れ、店頭の棚に出していました(それでも、店頭にディスプレイするのは一部で、在庫は冷蔵庫に保管していました)が、夕方から直射日光が店内に差し込むため、すぐに焙煎直後から、すべて冷蔵保存する方針に切り替えました。
コーヒーは保存方法をきちんと守っていただければ、ご家庭でより一層香り高い美味しいコーヒーを楽しむことができます。
美味しいコーヒーをできるだけ長く楽しむ条件
- 豆の状態であること。
- 低温であること。
- 空気に触れないこと。
の3つを、次回ご購入のコーヒー豆から、ぜひお試しください。
関連ページ
- ハンドピック(コーヒー豆の手選別)
- 樹の香店長のこれだけは譲れない5つのこだわり その1
- 焙煎について
- 樹の香店長のこれだけは譲れない5つのこだわり その2
- コーヒーの淹れ方をお伝えすること
- 樹の香店長のこれだけは譲れない5つのこだわり その4
- 経営理念
- 樹の香店長のこれだけは譲れない5つのこだわり その5